‘お知らせ’ カテゴリーのアーカイブ

職場体験学習

2011 年 10 月 26 日 水曜日

 10月21日、函館市立潮見中学校の職場体験学習として、2年生の浅井大河君と小田恵さんが当館を訪れました。このカリキュラムは、○地域の職場に出向いて働く姿を見学したり、仕事の内容や喜び・苦労について尋ねたり、実際に体験することによって社会で働く人々のひたむきな生き方に触れると共に、仕事への誇りや生きがいをもつことの大切さを見出し、望ましい職業観や勤労意識の形成に役立たせること、また、○地域社会に広く師を求め、多様な価値に触れながら自分の生き方を探ることなどを目的に潮見中学校が毎年実施しているもので、十字街商盛会会員の約20企業が受け入れに参加しています。

 当館も、社会教育の推進や青少年の健全育成という趣旨に基づき、記念館での様々な体験を通じて実社会を学び、将来の職業観形成に寄与することができるよう、昨年から受け入れに参加しています。





 体験学習の内容は、○ガイダンス、○施設の説明と展示室見学、○館内や龍馬公園の清掃、○接客や受付・販売補助、○展示史料解説の体験などを行いました。ガイダンスでは、来館者や観光客の方々への対応の際は、常に相手の立場に立った心づかいを心掛けること、そして、この機会を通じて坂本龍馬や博物館について興味を持ち、学んでほしいといったことを伝えました。

 最初は大変緊張していたようですが、若いボランティアスタッフとの会話などを通じて徐々にリラックスできたようです。二人共とても素直でまじめな生徒さんで、終始一生懸命に学習していました。



 最後は、今日学んだ「坂本龍馬と北海道とのつながり」についての解説を実践してもらいました。二人とも緊張しながらも、しっかりとした解説を行ってくれてスタッフも感心しきり。この体験をぜひ今後に活かしていってもらえればと思います。

 当館では、人材育成の場としての「龍馬塾」事業推進と併せ、このような地域の育成事業・活動などにも積極的に参加していきたいと考えています。


はこだてカルチャーナイト

2011 年 10 月 17 日 月曜日

 平成23年10月14日、「はこだてカルチャーナイト」が開催されました。このイベントは函館青年会議所青年部を中心とする「はこだてカルチャーナイト実行委員会」主催によるもので、函館市内の公共施設(函館市役所、函館市消防本部、函館地方裁判所など)、文化・教育施設(博物館、美術館、図書館など)、民間施設(五稜郭タワー、函館山ロープウェイなど)約30会場が参加し、夜間開放を通じて家族単位で地域の文化に触れてもらうことを目的に、年に一度開催されています。

 初参加となる当館では21:00まで開館時間を延長し、特別コーナーとして幕末動乱期の洋式銃と日本刀の実演や体験を行いました。



 洋式銃のコーナーでは、普段は展示ケースに納められているゲベール銃(オランダ製)やミニエール銃(フランス製)の実物4挺のほか、弾丸、玉型(弾丸を作るための道具)、銃剣(銃の先に装着して用いる剣)などを公開し、詳しい解説と使用法の実演が行われました。参加者の皆さんはその迫力に圧倒されつつも興味津々のようす。



 公開した銃は全てが幕末当時のもので保存状態も良く、龍馬が亀山社中を通じて薩長同盟締結のために薩摩藩名義で購入し、長州藩に送った貴重なものも含まれています。龍馬にとってこれらの銃は、戦闘のための武器としてではなく、犬猿の仲だった薩摩と長州の同盟を成立させ、大政奉還という平和革命を成し遂げるための手段のひとつでした。龍馬は常に人の命を大切に思い、争わずに日本を変えていくための方法を最優先に考えていたのです。(※ちなみに大政奉還樹立は慶応3年10月14日、144年前の今日です!)

 日本刀のコーナーでは、講師の山本先生による迫力ある居合の演武をはじめ、構造や部位、手入れ方法などについての説明が行われました。また、後半は木刀を使用しての構えや打突の体験コーナーもあり、参加してくれた少年たちは緊張しながらも剣士になりきっていました。





 6月の展示室リニューアルで十二口の日本刀が新たに展示されて以来、修学旅行で記念館を訪れる小中学生の男子は熱心に刀を見学しています。やはり、日本男児の遺伝子がそうさせるのでしょうか?

 龍馬や勝海舟は剣の達人でありながら、生涯一度も人を切らなかったといわれています。また、龍馬は刀が好きでとても大切にしていたようです。“刀は武士の魂”と言われますが、龍馬にとっての刀は人を切るための道具ではなく、強く、美しく、しなやかな人格と精神を体現する存在だったのかもしれませんね。礼に始まり礼に終わった日本刀の実演と体験コーナー、短時間ではありましたが、参加者の皆さんに武士道の精神に触れてもらうことができたのではないかと思います。

 当館では、人材育成の場としての「龍馬塾」充実を図り、カリキュラムの一環として実演や体験学修を今後も定例開催していきたいと考えておりますので、どうぞご期待ください!


自主研修

2011 年 10 月 1 日 土曜日

 5月から本格的にスタートした小・中学校の修学旅行は現在も続いており、宿泊研修や校外学習などの自主研修も含め、現在まで全国各地から500校を超える学校の生徒さんたちが記念館を訪れてくれました。

 日本の将来を担う若い皆さんに、ぜひ龍馬さんの人柄やスケールの大きさを感じ、高き志と行動力を学んで世の為人の為に活躍できる人になってほしい、そういった願いを込め、展示室を出る際に渡る橋には「出世橋」という名前が付けられています。

 下の写真は、ワインで有名な十勝・池田町の池田中学校から送っていただいた来館時のスナップ写真。生徒さんは記念館の龍馬グッズをカバンにつけて通学してくれているそうです。このほかにも、多くの学校関係者や生徒の皆さんから心の込もったお礼状をいただき、スタッフ一同大変嬉しく感じています。

 9月末からは高校生の修学旅行生も増えてきました。函館は豊かな自然や歴史、そして食の宝庫です。それらを存分に感じ、学び、楽しんでくださいね。そして蝦夷地の龍馬さんに会いに来てください!