修学旅行自主研修

 5月から6月にかけては、小・中学校の修学旅行や校外学習のシーズン。記念館には北海道内、青森県、秋田県をはじめ、連日全国から多くの生徒さんが来館しています。

 自主研修はだいたい5~7名のグループで来館し、その多くは事前に調査(質問)内容をまとめ、見学の際にはそれぞれ分担して調べた内容を記録するなど、協力し合いながら熱心に見学しています。

 学校の教科書で触れる坂本龍馬といえば、薩長同盟や大政奉還といった事柄にとどまり、龍馬自身のことや北海道とのつながりについては触れられないため、できるだけ展示解説や質疑応答に対応し、研修活動に資することができるようつとめています。

 龍馬といえば、政治的な功績の他にも、“日本における株式会社や私設海軍の原型である「亀山社中」や「海援隊」を作った人”、あるいは“日本で初めて新婚旅行をおこなった人”としても有名で、その先見性や柔軟性から政治家や経営者、そして女性などにも大変人気があります。そして、凶刃に倒れるまで蝦夷地開拓を目指して活動を続けていたことなどを話すにつれ、子どもたちのまなざしが徐々に輝いてくるのがわかります。

 また、展示解説では、当時の時代背景や地名のクイズなども交えて進めていますが、珍回答なども飛び出すなど、生徒さんたちとのコミュニケーションを大切にしています。

 “次代を担う子どもたちに龍馬の生き方や精神を知ってもらい、龍馬のように世の為人の為に活躍してほしい”という多くの人々の願いが込められた記念館と龍馬像。解説の後の「ありがとうございました!」という元気な声や、龍馬像前で同じポーズで記念写真を撮るイキイキとした子どもたちの姿が、閉塞感漂う現在の日本に希望の光を放ってくれているような気がします。

 “出でよ、平成の龍馬!!”


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