西郷隆盛備忘録②「西郷さんが写真を撮らなかった理由」

西郷隆盛の曾孫・西郷隆夫氏の講演会で紹介されたエピソードより。西郷さんが写真を残さなかったのは有名な話だが、その理由の一つが坂本龍馬の妻・お龍との約束だったらしい。

龍馬が暗殺された後、西郷さんがお悔やみのためにお龍のもとに出向いた際、お龍が写真好きだった龍馬を思い出すのが辛いからと、自分はもう写真は撮らないと語ったのを聞いた西郷さんは、自分も写真は撮らないと約束してそれを守り通したのだという。

龍馬暗殺の黒幕が西郷さんだという説があるが、私には到底理解できない。西郷さんが見廻組を利用して龍馬を暗殺するような人物でないことは、様々な史実や周辺の人々の証言を知れば容易にわかることである。お龍は後年、腹の底から親切だったのは西郷・勝・お登勢だけだったと語ったという。

写真は晩年のお龍。お龍の写真が残っているのは、ある新聞記者が「西郷さんはたくさん写真を撮って出回ってますよ!」とお龍に嘘をつき、口説き落として撮影したからだという。お龍は小首を傾げ、「西郷さんは約束を破るような人じゃない!」と思いながらも撮らせてしまったのだという。

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