西郷隆盛生誕190年(没後140年)記念講演

『西郷隆盛の子孫が語るその実像』~西郷隆盛が真に伝えたかったこととは~

【日時】平成29年5月27日(土)午後2時~4時 【場所】札幌市 かでる2.7大会議室 【講師】西郷隆夫氏(西郷隆盛曾孫)、西郷隆太郎氏(玄孫・西郷隆盛直系子孫五代目)、進行役:北海道南洲会幹事長 工藤勉氏

去る5月27日(土)、札幌市・かでる2.7大会議室にて、北海道南洲会主催の講演会が開催され、参加させていただきました。

会長・山川寛之氏のご挨拶に続き、西郷隆盛曾孫・西郷隆夫氏、西郷隆盛玄孫(直系5代目)・西郷隆太郎氏のお二人を講師に、今年はトークセッションという形式で、北海道南洲会幹事長・工藤勉氏が進行役を務められ、いくつかのテーマを対話形式で進行、ご子孫だからこそ知り得る南洲翁の人柄や思想、そして西郷家に伝わる貴重なエピソードの数々を拝聴することができました。そのうちのいくつかをご紹介します。

◆幼い頃から父親に南洲翁の人物像や教えを強制的に聞かされ続けた隆夫氏は、それがいやでたまらなかった。しかし、父親が危篤の時、たまたま鹿児島県出身の警察官に親切にされたことをきっかけに、曾祖父・西郷隆盛が多くの人々に尊敬されていることを知り、開眼する。

◆西郷さんの「隆盛」は実は父親の諱だった。本名は隆永(たかなが)。

◆NHK大河ドラマ『西郷どん』について。「どん」=「殿」の意。ドラマは明治31年、上野の西郷像除幕のシーンから始まる。幼少期を中心に、西郷さんを育てた女性(特に母親の政子)を中心に描かれる。隆夫氏の父親は「祖父・隆盛を偉大な人物に育てたのは西郷の母・政子である」と常々話していた。西郷さんの英才教育を行ったのは政子で、「貧乏は恥ではない。貧乏に負けることが恥である」が口癖だった。

◆西郷さんの教えの基本は「感化」であり、言葉ではなく、行動を通じて教えていくことである。「知行合一」という言葉の通り、行動を重視したポジティブなものだった。

◆西郷さんの妻・糸子さんは潔癖症で、用を足した後は手足をくまなく拭くほどだった。

◆沖永良部での刑期を終えて薩摩に戻ってきた西郷さんに結婚を勧めたのは龍馬だったといわれている。

◆西郷さんはどんな相手でも、必ず逃げ道をつくる(許す)人だった。また、財産を子孫に残さなかった(「児孫のために美田を買わず」)。

◆西郷さんが写真を残さなかった理由⇒①月照と入水自殺を図ったことで自分はもう死んだ存在なので写真を残す必要がないと考えていた。②お龍との約束=龍馬への供養として写真を残さないことをお龍が西郷に願い出、西郷さんががそれを守った。③武士として名を残さず、功績を残す必要がないので写真を撮らなかった。

◆「敬天愛人」⇒京セラの社是にもなっていることで有名。人としてあるべき理想の生き方を表す西郷さんの言葉。etc…

主催者である北海道南洲会の方々の熱意により、当日は悪天候にもかかわらず大盛況となり、約200人の聴衆で会場は熱気ムンムン。笑いあり、涙ありのすばらしい講演会でした。

また、講演会に続いて実施された懇親会にも参加させていただき、隆夫さん、隆太郎さんはじめ、北海道南洲会の皆様と親交を深めることもでき、大変有意義な機会となりました。お世話になった皆様、本当にありがとうございました。

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